イントロダクション

トニー賞をはじめ、世界80以上の演劇賞を席巻
1000万人以上が熱狂した最高傑作!
ビリーの挑戦があなたの心を震わせる―

日本では2017年に初演が開幕。オーディションを経て選ばれたビリー・エリオットと実力派揃いの大人キャストを迎え、おおよそ4ヶ月に渡る東京・大阪でのロングラン公演を達成。約16万人の観客を熱狂させ日本の演劇界にも大旋風を巻き起こし、菊田一夫演劇大賞や読売演劇賞選考委員特別賞など多くの演劇賞を受賞した。
2020年は新型コロナウィルスの影響による一部中止を乗り越え、未曾有の事態で世の中が混沌に包まれていた当時、観客に明るい希望をもたらし、再び劇場を感動の渦に巻き込んだ。
そんな珠玉のミュージカルが、新たなビリーとともに4年ぶりに帰ってくる!
約1年にわたりバレエ、演技、タップダンス、器械体操、歌唱など、様々なジャンルのレッスンを重ね、厳しいオーディションで選び抜かれた少年たちがビリー役に挑む。
今しか見ることのできない少年たちの輝きを劇場で!

『ビリー・エリオット』への道

ROAD TO BILLY ELLIOT

世界を震わせたミュージカルの最高傑作『ビリー・エリオット』。
その2024年日本公演の一大オーディションが2023年3月よりスタートした。

11歳前後の少年にしか演じられないビリー役は、ほとんどの参加者にとって、人生一度きりの挑戦となる。

ビリー役を演じることは、全世界の、役者やダンサーを夢見る子供たちにとって憧れであり夢であると言っても過言ではない。
過去のビリー役には、映画『スパイダーマン』でスパイダーマン役を演じたトム・ホランドがおり、日本でビリー役を演じた少年たちも、海外留学や、バレエの世界的コンクールでの優勝など、活躍の場を広げている。
ビリー役を手にすることは、人生を変える、大きなチャンスなのである。

オーディションの応募総数は、なんと1375人。書類審査に合格した215人の候補者たちは、レッスン形式の長期オーディションに参加。演技力はもちろん、歌唱、バレエ、タップダンス、器械体操など、様々な能力の適正を審査するため、多様なレッスンが行われ、合格者のみが次のレッスンに進むことができる。

ここまでの長期間の育成型オーディションは日本でも珍しいが、各国でビリーを育ててきた海外クリエイティブスタッフは、審査に妥協は許さない。
日本初演から携わっている振付補のトム・ホッジソンは、「最初から必要とされる能力を全て持っている子はいない。私たちが探しているのは、何か1つでも優れたものを持っている子。爆発するような煌めきがある子、動くことが大好きな子だ。そういった子を公演までにビリーに育て上げたい」と語る。

ビリー役への道のりは長く険しい。厳しい挑戦となるが、少年たちは真剣に、正面から立ち向かう。
ほとんどの参加者がタップダンスや器械体操の経験は無かったが、新しいことに挑戦できることを楽しんですらいた。

第一次オーディションでは215人から11人が合格。さらに第二次オーディションでは7人が残った。
オーディション期間中は週5日、3時間のレッスンを続け、さらには自宅で自主練習にも励んだ。皆、それだけ強い思いでビリー役へ挑んでいたのだ。夢に向かって、自らの限界を超えていく彼らは、物語のビリーに重なって見える。

そして最終オーディションを経て、ビリー役を手にすることができるのは、4人。

合格発表前日。
最終候補者たちが家族やスタッフの前でパフォーマンスを披露する「Show&Tell」が行われた。
先生やスタッフに自らの成長を見てもらい、支えてくれた保護者の方へ感謝を伝える為、彼等は精一杯踊り、歌った。切磋琢磨してきた仲間のパフォーマンスに拍手を送る少年たち。我が子の成長を目の当たりにして涙する保護者たち…。そこには、しっかりと彼等の努力の跡が見て取れ、想いを伝えるのに十分なパフォーマンスであった。
そして、もし不合格となれば、この日が、レッスンでお世話になった先生たちとの最後の時間になってしまう。パフォーマンスが終わると、少年たちは先生と抱き合い、これまでの感謝を伝えた。

いよいよ発表当日。
各自が個室に呼ばれ、合否が告げられる。1375人の中からビリー役を掴んだのは、たったの4人。
「2024年のビリー・エリオット役として出演をお願い致します」
しばしの沈黙の後、笑顔がはじけ、「お願いします」と決意を新たにする少年。隣では母が涙を浮かべて見守る。
共に夢を追いかけた仲間の分まで、精一杯演じることを誓うのだった。

合格した4人が集まると、満面の笑みで互いの健闘を称え合った。
リョウマ、エイト、ウイチロウ、カムイ。彼らは特別な人間ではない。
普段は天真爛漫な、ごく普通の小中学生である。そんな彼らが、人生を変えるオーディションに参加し、自らの手で主人公ビリー役を勝ち獲った。
そして厳しいレッスンを経て、ステージで主役を演じる。

4人のビリーへの挑戦は始まったばかり。
この作品に携わる全ての人が、彼らを信じ、愛情を注いで、7月26日(土)の開幕までに、“ビリー・エリオット”に育て上げていくのだ。
そんな期待に応え、自分らしいビリーを作り上げるべく、少年たちは今日も挑み続けている。
舞台で輝く4人の少年たちを是非劇場でご覧いただきたい。